ピストンリング
ピストンリングとは、ピストンのリング溝にはめ込まれている部品です。その役目は、圧縮行程や爆発行程のときの燃焼室の気密を保つこと、シリンダ壁にある余分なオイルをかき落として燃焼室に入るのを防ぐこと、ピストンの熱をシリンダ壁に伝えることなどです。
ピストンリングは、一般には特殊鋳鉄製の輪の一部を切断したものが多いが、最近ではシリンダへの追従性を良くするためにスチール製のものが採用されています。
また、その外周面に耐摩耗性を高めるために硬質クロムメッキを施したものや窒化処理したリングがあります。ピストンリングの外径はピストン径よりもわずかに大きく、ピストンに取付ける自己の弾性によってシリンダ壁に密着するようになっています。
ピストンリングには、リング溝の上部に取付けられるコンプレッションリングと最下部に取付けられるオイルリングがあります。