バルブ

バルブとは、エンジンの機構の1つで、4サイクルエンジンにおいて使用されます。
混合気または空気を吸入するする側のバルブを吸気(インレット)バルブといい、排気ガスを排出する側のバルブを排気(エキゾースト)バルブといいます。
ひとつのシリンダに対して小型エンジンでは1個ずつ、大型エンジンでは3~4個が設けられています。
また、吸気バルブの吸い込み抵抗を小さくするため、バルブ径は、吸気バルブの方が排気バルブより大きくなっていることが多いです。
バルブの形状は、右図に示すようなきのこ弁(ポペットバルブ)形で、弁頭部をバルブヘッド、弁棒部をバルブステムと呼びます。
また、シリンダヘッドの弁座(バルブシート)と接する部分をバルブフェースといい、バルブシートに密着して気密を保つよう、円錐形に作られています。
バルブは、エンジン運転中に高温、高圧にさらされ、高速で作動するので、
①高温に耐えうるよう、熱伝導性(冷却性)が良いこと。
②高温ガスに腐食されないこと。
③対摩耗性(耐久性)が大きいこと。
などが要求されるため、ニッケルクロム鋼、コバルトクロム鋼、タングステン鋼などの特殊耐熱鋼で造られており、バルブヘッド部には耐熱処理が、バルブステム部には高周波焼き入れが施されています。

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